高野ひと深さんの『私の少年』は、30歳のОL12歳の少年の関係をとても繊細に描いた漫画で、

「このマンガがすごい!2017<オトコ編>第2位!」になった漫画です。

 

ジャンル分けするところによりますと、“おねショタ”というジャンルに分けられているのですが、どうも、ピンとこないなー…。

 

二人の関係は、はっきりと説明できる関係ではないと思います。何にも例えようがない、形にできない、言い表すことのできないもどかしさ故に、切なさを感じてしまいます。

 

        

 

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【『私の少年』最新刊5巻 19話 あらすじ・ネタバレ】

 

「会いに行きます」

 

真修にそう言われて、聡子は大泣きでした。

 

けれども、2年という月日が経って、真修を子ども扱いしないで、“大人の事情”というもので説明しようとします。

 

「仙台には 来ちゃだめ」――だと。

 

けれども真修にすれば、「普通のこと」だと言います。

 

聡子はもう、説明のしようが無くなって、

 

「私が 会いに行くから」と答えました。

 

折しも、来週に仕事で東京に行くことになっていたため、必ず連絡するから、と真修に約束しました。

 

約束してから聡子は、「やってしまったかも…」と思いますが、真修も中学生になっているから、これまでのことをちゃんと説明しようと思いました。

 

そして、“さよなら”しよう――…と。

 

聡子の東京の会社は、かなりハイテク化して変わっていました。

 

全てにおいてカードキーが必要になっていたために、聡子は自分がおばあちゃんになったような気分になってしまいました。

 

椎川主任が出迎えてくれ、今日は東京は大寒波だと言って、聡子の服装が軽装過ぎないか、と言いました。

 

聡子は椎川の指輪が無いことに気づきました。

 

そのことには触れずに、新企画チームに入ることを断ろうとしますが、椎川は

 

「お前は ここに必要だよ」と言ってくれました。

 

「あの件は、もう2年も経ってんだ ほとぼりも冷めた頃だろ」

 

「だから 東京に帰ってこい

 

17:50

 

真修は待ち合わせのカフェで待っていました。

 

けれども聡子は、話好きの企画の田中さんに捕まって真修に連絡できないでいます。

 

トイレに行くと言って、もう、ダッシュ!

 

丁度開いていたエレベーターに飛び込みますが、例の“カードキー”を忘れたため、悲惨なことになってしまいます。

 

1階に降りることもできず、真修が会社の玄関前で待っているらしいので、非常階段を10階から駆け降りることに――‼

 

体力も酸素も限界になって、真修に言うために、頭の中で前もって立てていた文章も何もかもぶっ飛んで、ヘロヘロになって真修の前に辿り着きました。

 

ゼーゼー言いながら地べたにヘタリこんでいる聡子に真修は

 

「立てますか?」と手を差し伸べました。

 

それはいつか、プールで見た真修の姿と同じものでした。

 

「わたし 東京 帰ってくるから」

 

咄嗟に言っていました。

 

【『私の少年』最新刊5巻 19話 ネタバレ・感想】

 

フットサルやっていて、真修にも教えていた聡子さんが非常階段全力疾走してヘロヘロなんて…。

 

でもそのおかげで、いろんなものがそぎ落とされて、シンプルな答えが出たんだろうと思いました。

 

真修がプールの時と同じように、手を引いてくれて、これはこの先の二人の関係のカタチとして、象徴的なことなのではないかな、と思いました。

 

真修に「聡子さん おかえりなさい」と言われて、聡子もやっぱり、嬉しそうでした。

 

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