「――うなぎってのはタンパク質なら、なんでも喰っちまうんだそうだ…なんでもだぜ」

冒頭、その暗喩から始まる『うなぎ鬼』は、借金から裏家業を手伝うことになった男が、得体のしれないコンテナの運び屋になって、事件に巻き込まれるという裏社会をリアルに描いた、サイコサスペンスなホラー漫画です。

 

高田 侑さんの小説を、落合 祐介さんが漫画化したものです。

 

       

 

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【『うなぎ鬼』1巻 あらすじ】

 

ギャンブル好きの倉見勝は借金を見受けしてくれた千脇の下で、借金の回収を手伝ったりしています。

 

ある日、倉見と同様に、千脇に拾われた富田と共に、50~60キロのコンテナを15万円で運ぶ仕事を任されます。

 

コンテナを運ぶ場所は、千脇の弟がやっている“マルヨシ水産”。

 

マルヨシ水産では、ウナギの養殖をしています。

 

従業員は3人います。3人とも癖がありそうです。

 

年老いた信吉、地味で影の薄い山木、そして顔半分に火傷跡がある秀。

 

3人とも癖がありそうです。

 

富田は元はキャバクラの店長でしたが、キャストの女の子に手を出したり、店のお金を横領して売り飛ばされそうになったところを、千脇に助けられ、女の子は風俗に落とされました。

 

借金返済のため、今の仕事をしていましたが、マルヨシ水産にコンテナを運ぶ仕事が堪えて、富田は失踪してしまいます。

 

 

【『うなぎ鬼』1巻ネタバレ・感想】

 

サイコホラーという紹介をされてましたが、“ホラー”というよりも、サスペンスな感じがして、「次、どうなるんだろう?」と思って読みました。

 

『うなぎ鬼』は、怖さがダイレクトに来るものではなくて、登場人物や読者側が、想像して怖さを感じるところが面白い、と思いました。

 

冒頭の、「うなぎはタンパク質だったら、何でも食べる」もそうですが、

 

50~60キロのコンテナを運ぶというのも、その重量から思わず、“死体――?”と倉見たちと同じように、想像してしまいます。

 

そして、マルヨシ水産で、うなぎにエサを蒔いているところなんて、それと関連付けて想像してしまいます。

 

巧い見せ方だなーと思います。

 

裏社会のリアルさも、信憑性があるんですよね。

 

倉見が闇金でお金を返せないのを、闇金側が「保険があるじゃない」と

 

「首つりゃ8秒で死ねるんだよ」

 

「一瞬の我慢だ」

 

「男だろ」

 

――て、そんなところに漢気出さなくても――…。😱ヒエー!

 

おまけに、千脇の弟の指が――ないー!親指一本しかないー😱ヒエー!

 

一体、どうゆう人たちの集まりなのッ⁉

 

『うなぎ鬼』は、かなり、かなり、ディープな世界です。

 

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